COUNTER Code of Practiceのリリース5.1の導入に伴い、書籍の使用メトリクスの報告方法にいくつか重要な変更があります。このガイドは、これらの変更を理解し、リリース5.0と5.1の間でメトリクスを比較する方法を説明します。
リリース5.1の主な変更点
項目レベルの報告:
- リリース5.0:COUNTER 5.0では、「item」は章ではなく、全書籍を指します。Springer Natureは、章レベルの利用を示すためにカスタムメトリック「SN:Total_Chapter_Requests」を使用していました。
- リリース5.1:書籍の使用方法のカウント方法が変更されました。COUNTER 5.1では、使用される各項目(章、参考文献、記事)がUnique_Item_InvestigationまたはUnique_Item_Requestとしてカウントされます。その結果、「SN:Total_Chapter_Requests」カスタムメトリックは廃止され、利用できなくなります。
タイトルレベルのメトリクス
タイトルレベルのメトリクス「Unique_Title_Investigations」と「Unique_Title_Requests」は、リリース5.0と5.1の間で一貫しています。これらのメトリクスは、両リリース間での全体的な書籍利用を比較するのに役立ちます。
Springer Natureの内部変更
2025年1月1日から、Springer NatureはSpringer Nature Linkで大規模な書籍のフルダウンロードボタンを有効にしました。以前は、100/200章以上の書籍を単一ファイルとしてダウンロードすることはできませんでした。この内部変更により、リリース5.0の「SN:Total_Chapter_Requests」の数値と比較して、リリース5.1の項目レベルの利用数値が高くなる可能性があります。
比較のための推奨事項
- タイトルレベルのメトリクスを使用する:リリース5.0と5.1の間で書籍および参考文献の利用を比較するために、「Unique_Title_Investigations」と「Unique_Title_Requests」のタイトルレベルのメトリクスに注目することをお勧めします。これらのメトリクスは、一貫した比較の基礎を提供します。
- フルブックダウンロードの影響を考慮する:大規模な書籍のフルブックダウンロードの導入により、リリース5.1の項目レベルの利用数値が高くなる可能性があることに注意してください。これを考慮して、トレンドや利用パターンを分析する必要があります。